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【GPレポート】11月23日 全日本学生自動車運転競技選手権

2021年11月23日、警視庁交通安全教育センターにて、全日本学生自動車運転競技選手権大会(通称:全日フィギュア)が開催されました。

 当日の天候は快晴。河川敷という事もあり風が若干強いものの、気温は比較的高く絶好のフィギュア日和となりました。今大会も感染症対策の観点から開会式などは行われず、会場に入場する時間に対しても規制が設けられました。一方、一部観戦が可能になるなど規制は緩和傾向にあり、自動車部もだんだんと2年前の景色を取り戻しつつあります。

 今大会において、早稲田は「ペナルティをしない」という至上命題を掲げて挑みました。フィギュアでは、タイヤが規制線に触れたり、これを超えたりすると「接・脱・缶」と呼ばれるペナルティが記録されます。これらのペナルティは、秒数に換算すると軽くても6秒、重いものだと60秒相当の減点になります。つまり、どれだけ速いタイムを記録しても、1つでもペナルティがあればその時点で優勝の可能性が失われてしまう競技が、このフィギュアなのです。早稲田フィギュアは伝統的にタイムが速いものの、ペナルティが多いという傾向にありました。今大会では多少タイムを犠牲にしてでもリスクを徹底的に減らす練習を心掛け、丁寧な走りをする事で優勝を目指しました。

 午前10時、早稲田の男子選手4名が一斉にスタート。笛の音と共に、静かな決戦の火蓋が切って落とされます。

 乗用Aコースを走るのは3年・中野龍太。S字コースの中盤に逆サイフロント一輪確が設けられるといった難しいコースを走ります。減点無し、かつ2分47秒でゴールすることに成功し、基準タイム切りを達成しました。しかし今回は予想以上のスピード勝負になり、トップから40秒以上の差を付けられ3番手に終わります。中野は「これが現在の実力差。しっかり反省して次につなげたい」と振り返ります。

難コースに挑んだ中野

 乗用Bコースに出走したのは1年・安達悠人。激戦となった選手選考を勝ち抜いた、フィギュア歴3か月という驚異の1年生です。初めての公式大会となりましたが、プレッシャーにも負けず、接脱缶無しでゴールしました。「同乗減点を取られてしまい悔しい」と語る安達。大舞台で他大学の強豪を押しのけ、4位という結果をつかみ取りました。

 貨物Aコースは早稲田のエース、3年・最上佳樹。徹底した走り込みを行い、優勝への自信を見せていた最上。言葉通りに全体のトップタイムを記録しますが、終盤の三輪確でまさかのミスコール。これが決め手となり、2点差で逆転負けを喫してしまいます。「インペグ(審判)に声が聞こえていないのかと、焦りから勘違いしてしまった」という最上は悔しい結果に終わってしまいました。

痛恨のミスコールに泣いた最上

 貨物Bは主将の4年・山田龍が走ります。僅差で慶大の選手に競り負けてしまった全関Fの借りを返すべく、猛練習を重ねてきました。4年間の集大成を見せるべく果敢に攻めますが、ほんのわずかに車体がズレた事から体勢が悪くなり、痛恨の接4を記録。なんとか順位は4位で踏みとどまりましたが、山田は「不甲斐ない」と一言で自身の走りをまとめました。

 男子選手が走行を終え、女子選手の出走が始まります。乗用の石山萌乃、貨物の小林眞緒の2年生コンビが、悲願の女子優勝を目指して走行します。

乗用選手を務める石山萌乃は今大会が初めての公式大会。「とにかくペナルティをしないという事を意識した」と語る石山は、ペナルティ無しに加えて2分42秒という好タイムでゴールして優勝。生タイムでは他大に首位を譲るものの、たった3点のペナルティが勝敗を分ける結果となりました。「次は生タイム1位も狙っていきたい」という石山は、既に連覇を見据えています。

公式戦初優勝を飾った石山

 

 貨物選手は小林眞緒。こちらは全関のリベンジに燃えていましたが、他大学の選手に対し、タイムで大きく出遅れてしまいます。しかし、ここでもペナルティが勝敗を分けました。ペナルティ無しで帰ってきた小林は2点差で優勝。薄氷の勝利を得た小林は、「勝ち方は何とも言えないが、まずは結果を喜びたい」と語りました。

小林は念願の初優勝

 

最終結果は以下の通りとなります。

【男子団体の部】

優勝:慶応義塾大学(400点)

準優勝:早稲田大学(280点)

3位:中央大学(259点)

【女子団体の部】

優勝:早稲田大学(200点)

準優勝:慶応義塾大学(145点)

3位:広島大学(130点)

【男子乗用A】

優勝:慶大・小野 徳馬(0点・2:05)

準優勝:中大・岡安 優晋(0点・2:14)

3位:早大・中野 龍太(0点・2:47)

【男子乗用B】

優勝:慶大・相方 志悠(0点・2:47)

準優勝:立命大・青山 太己(総減点6点)

3位:中大・水口 来夢(10点)

4位:早大・安達 悠人(32点)

【男子貨物A】

優勝:慶大・菰田 千也(8点)

準優勝:早大・最上 佳樹(11点)

3位:立教大・林 大耀(35点)

【男子貨物B】

優勝:慶大・坂田 佳哉(0点・2:09)

準優勝:明大・鈴木 千尋(3点)

3位:立命大・赤沢 雄太(52点)

4位:早大・山田 龍(55点)

【女子乗用】

優勝:早大・石山 萌乃(0点・2:42)

準優勝:慶大・早川 杏樹(0点・2:47)

3位:広島大・北原 のどか(3点)

【女子貨物】

優勝:早大・小林 眞緒(21点)

準優勝:中大・上村 静香(23点)

3位:立命大・村田 楓(35点)

今大会では女子選手が躍動し、団体優勝を果たすことができました。

一方、男子の部では準優勝という結果を残すことができましたが、内容としては「完敗」と言えるもので、全日本で勝ち切る難しさを改めて思い知る事となりました。

この場をお借りしまして、日頃よりご支援頂いております関係者の皆様、OBOGの皆様、応援頂きました全ての皆様に、深く感謝申し上げます。

今大会の敗戦を糧に、12月5日に控える全日本学生ジムカーナ選手権大会では更なる好結果を目指し、全力で努力して参ります。

今後とも早稲田大学自動車部へのご指導、ご鞭撻のほど、よろしくお願いいたします。