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【GPレポート】GT Young Challenge 2020

2020年2月21日(日)、有楽町の朝日新聞ホールにて、『GT Young Challenge 2020』が開催されました。朝日新聞社が主催し、全日本学生自動車連盟が後援する大会ですが、従来の学連戦とは異なる「eSports」の大会です。早稲田大学自動車部としては、昨年の8月からeSports大会を主催してきた経緯がありますが、今大会は学連が後援する事実上の公式戦。eSportsの公式戦にエントリーする事は自動車部のみならず、早稲田大学体育各部としても初めての事(2/22時点、自動車部調べ)です。そんな歴史的な大会に、早稲田からは中山将志(4年・人科)、請川開(3年・基幹)、中野龍太(3年・法)の3名が1チームとしてエントリーしました。使用するソフトは「グランツーリスモSPORT」。早稲田主催の大会でも使用される、リアル志向のレーシングゲームです。

大会の会場は有楽町の朝日新聞ホール。普段の大会の場であるサーキットとは全く異なる雰囲気、そして予想以上の大会関係者の人数に圧倒されつつ会場入りします。新型コロナウイルスの感染防止対策の一環として、会場に入場できるのは選手の3名のみ。その他の部員はモニター越しの観戦となりました。

最初に、準決勝の組分けとスターティンググリッドを決定する総合予選が行われました。大分県に実在するサーキット、オートポリスにおいて、現実のGT3規定に相当するGr.3車両を用いて争われます。早稲田大学のアタッカーは中野。1周のタイムアタックでミスが許されない状況でしたが、会場の雰囲気に呑まれたか、トップから2秒遅れの4番手に終わります。この結果、早稲田は準決勝B組、2番手からのスタートとなりました。

午後に始まった準決勝では、3人が1台のマシンをシェアし、15周でレースが行われました。上位でゴールした3台が、決勝へと進む仕組みです。

B組準決勝の舞台はレイクマジョーレサーキット。ゲームオリジナルのサーキットで、テクニカルなレイアウトが特徴です。早稲田の使用車両はメルセデス・AMG GT3。全方位に隙が無く、オールマイティに戦う事のできる車両です。

2番手スタートとなる準決勝。早稲田の先頭走者は中山が務めます。今回の選手の中では、唯一の学連戦における選手経験がある最上級生である中山。eSports経験が浅い中、最もコントロールが難しいハードタイヤを履き、柔らかいタイヤで追い上げを図る後車相手に奮戦します。4周目の終盤に他大の先行を許しますが、自分の仕事はキッチリと果した中山、第2走者の請川にハンドルを託します。

続く走者の請川ですが、ピットアウト直後に柔らかいタイヤを履く他大学に差を詰められてしまいます。しかしここは冷静に攻撃を凌いだ請川、単独で3番手を走行し、戦略の違う前の2台を追いかけます。状況に変化があったのは7周目、ピットアウト直後の他大学選手を、請川が1コーナーで捉えて2番手に浮上。この時点でトップから30秒近い差を付けられていましたが、最後まで諦めずに速いペースで走行を続けます。

請川はチーム最長となる6ラップを走り切り、タスキは請川から最終走者の中野へと渡ります。予選での失敗を挽回するべく猛プッシュ。タイヤ戦略の違う先頭車両を、1周1.5秒のペースで追いかけます。12周目、先頭を走行するチームがピットイン。この時点で20秒程度の差をつけられていましたが、ピットアウト直後のナーバスなマシンを操る他大学の選手がミスをしてしまったために、早稲田がトップと急接近。挙動に苦しむ他大学選手をそのまま抜き去り、ついにトップを奪取しました。その後は危なげなくゴールへとマシンを運び、早稲田は大逆転で準決勝1位通過を果たしました。

続いて行われた決勝。自動車部としてはおなじみの富士スピードウェイを舞台に、グランツーリスモの公式大会でも用いられるRedBull X2019を使用して行われます。ゲームオリジナルの車両で、流麗なボディから生み出される強力なダウンフォースと、ピーキーな車両特性が特徴のマシンです。扱いの難しい車両であるため、早稲田もできる限りの練習を行ってきました。準決勝B組を1位で通過した早稲田は、決勝を2番手からスタートします。早稲田は準決勝と同じくハードタイヤ、ミディアム、ソフトとつなぐ戦法。走順も変わらず中山、請川、中野となります。

いよいよ決勝、グリーンフラッグが振られてレースが開始されます。先頭からソフトでスタートする他大のエースに対し、ハードの中山がどれだけ粘れるかが注目されます。しかし、1コーナーでブレーキが遅れ痛恨のコースオフ。2番手スタートから一転、最後尾まで転落してしまいます。自力でポジションを1つ取り返すも、中山は「ミスさえなければもう少し前で帰ってこれた」と悔しがります。

続いてコースに飛び出していったのは第2走者請川。前の大学を1つ、また1つとオーバーテイクし、単独3番手に躍り出ます。この時点でミディアムタイヤを履いていた請川は、ソフトタイヤを履くトップの車両と同等のペースで走行を重ね、最後の大逆転を信じて最後の走者である中野に交代します。

最終スティントを担当する中野。完全に単独走行となったこのスティントで、中野はベストタイムを更新しながらゴールを目指します。途中で挙動に苦しむ他大学を攻略して2番手に浮上しますが、追撃もここまで。最終的にトップとの差を11秒まで詰めましたが、力及ばず、2番手でのフィニッシュとなりました。

最終結果は以下の通りです。

優勝:中央大学(29’46.282)

準優勝:早稲田大学(29’57.754)

3位:立教大学(30’24.373)

自動車部史上初のeSports公式戦となりましたが、結果は悔しい準優勝に終わりました。この経験を糧に次戦以降、また3月より始まる通常の大会で負ける事が無いよう、部員一同努力して参ります。

この場をお借りして、日頃より ご指導いただいているOB・OGの皆様、ご支援いただいているスポンサーの皆様、そして応援してくださっているすべての皆様に、深く感謝申し上げます 。

引き続き、自動車部へのご指導、ご鞭撻、ご声援のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。