5月14日、富士スピードウェイジムカーナコースにて、全関東ジムカーナ選手権大会が開催されました。
今回早稲田から出場する選手は、男子が最上(4 年)、近藤(3 年)、大矢根(2 年)、女子が石山(3 年)、小林(3 年)の計 5 名。昨年とはがらりと変わり、フレッシュなメンバーでの大会となりましたが、特筆すべきはなんといっても今大会から女子選手が二人になったこと! 男子も女子も個人・団体の優勝を目指し、盤石の態勢で挑みます。
男子試合車の黄インテは燃料系にトラブルを抱えていたものの、部員の尽力により大会ま でに無事復活。軽量化したトランクを大きな武器に、鋭い走りを披露してくれるでしょう。女子の試合車は B18C 換装の青 EG。255 のフロントタイヤが、闘うマシンであることを静かに主張しています。 舞台となった富士スピードウェイはあいにくの雨。寒さに凍えながらも部員総出でパドッ クの設営にあたります。ジムカーナ競技は参加校も多いだけあり、パドックは圧巻。多く の大学が一堂に会し、会場には緊張感が走ります。
さあ、午前の部がいよいよ出走です! 早稲田大学の男子第一走者を務めるのはエースドライバーの最上。雨が降りしきる中、ヘビーウェットの不利なコンディションでもトップタイムを記録。続いて第二走者は近藤。午前6番手に食い込む堅実な走りで早稲田の団体順位を安定させます。第三走者は大矢根。ここで路面が乾き、より走りやすくなったコースで綺麗に走りをまとめます。男子はこの時点で団体が暫定1位。後続に1.5秒の差をつけ、逃げ切りを図ります。一方、女子の第一走者は小林。持ち前の豪快な走りを見せて午前2位の好タイムを記録。第二走者の 石山も午前4位と上手くまとめ、団体でもコンマ3秒差の2位に付けます。
男女団体優勝に向けて上々の折り返しとなった午前ですが、ここで富士の天候が牙をむきます。雨も上がり、午後の走行が始まろうかという矢先、コースに霧が立ち込めてきました。路面は乾き始めていたものの、霧が濃くなると景色が見えにくくなり、コ ースの把握が難しくなります。濃霧の場合は競技の中断もあり得るとのアナウンスを挟みつつ、2本目の走行が開始しました。
午後の部、男子第一走者の最上は路面が乾いたこともあり、タイムアップに成功します。しかし、途中でミスがあったか、思ったよりもタイムが伸びず失意の個人8番手。第二走者近藤は堅実な走行でタイムを上げ、個人11番手でフィニッシュ。急速に乾く路面に助けられ、他大学が次々とタイムを更新する中、早稲田の希望は最終走者、大矢根に託されました。学連デビュー戦という重圧の中で走行した大矢根ですが、中盤セクションで痛恨のパイロンタッチ!大矢根は21番手に沈み、男子団体は5位というまさかの結果に終わりました。
一方、女子の部は第一走者の小林が路面を味方につけ午前から3秒近いタイムアップに成功!個人2位を確保します。続く第二走者の石山も2.2秒のタイムアップを果たし、小林に食らいつきました。この結果、女子団体は見事逆転に成功し、2019年以来となる嬉しい団体優勝を飾りました。
最終結果は以下の通りです。
【団体の部】
男子団体:5位
女子団体:優勝
【個人の部】
最上佳樹:8位(39.970)
近藤 怜:11位(40.852)
大矢根洋:21位(41.455)
小林眞緒:準優勝(43.727)
石山萌乃:4位(44.588)
女子が団体優勝を果たした一方で、男子は厳しい結果となりました。しかし、男女ともに全日本戦への切符をつかみ、8月の全日本ジムカーナへと駒を進めることとなります。 次大会となる全関東ダートトライアル、そして夏に連続する全日本戦では「勝ち切る」ことを課題として、部員一同日々邁進して参ります。
今後とも早稲田大学自動車部へのご指導ご鞭撻のほど、何卒宜しくお願い致します。
《記事:安達悠人 編集・写真:中野龍太》